2018年3月1日に1年以上使い続けてきたE-M1 Mark2を売却しました。
ネガティブな記事をわざわざ書く必要もないと思うが、思い入れのあるカメラを記事にしてみたいと思いました。
あくまでも僕が使ってきた感想を書いていきますので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
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Contents
フルサイズをも凌駕する画質
“フルサイズをも凌駕する画質”
このキャッチコピーで華々しく鮮烈デビューを果たしたE-M1 Mark2
前機種E-M1の後継機として、発売から約3年の時を経て、素晴らしい機能満載のハイスペックマシーンE-M1 Mark2を世に送り込んできたOLYMPUS!
OM-Dシリーズの最高峰フラッグシップモデルとして、名実共に素晴らしいカメラだったと確信しております。
さすがは医療機器世界シェアNo.1を誇るOLYMPUSから発売されるレンズ群は本当に素晴らしいの一言ですね。
OLYMPUSは顕微鏡、内視鏡、そしてデジタルカメラと三部門で活躍する会社だ。
OLYMPUSのM.ZUIKOレンズは基本的に小型で寄れるレンズが多く本当に高品質です。
この寄れるレンズというのは撮影していく上で物凄く武器になるのだ。
現在 FUJIFILMへ移行しフジノンレンズを使っていると、あまりにも寄れなくてイライラする事がある。
これもM.ZUIKOレンズがいかに優秀だったかを示しているようだ。
M.ZUIKOレンズの最高峰Proラインは質感、クオリティ、見た目、写り、全てにおいてため息が出てしまうのほどの高品質がそこにはありました。
フルサイズをも凌駕するというキャッチコピーは物議を醸した言葉ではありますが、PCで等倍鑑賞しなければフルサイズなのかE-M1 Mark2なのかを見極められない時点で、それは凌駕したと言っても過言ではないかもしれません。
だって…センサーサイズが4分の1なんですからね。
このE-M1 Mark2は小さいセンサーがいかに進化し、今後のマイクロフォーサーズがどうあるべきかを決定付けたパイオニア的な存在ではないでしょうか。
驚異の画質ハイレゾショット
OLYMPUSはE-M5 Mark2に初めてハイレゾショットという機能を搭載した。
美術品や風景など、より高解像の写真が求められるシーンに適した40Mハイレゾショット機能を搭載。0.5ピクセル単位でセンサーを動かしながら、8回撮影した画像をもとに40Mセンサー相当の高解像写真を生成します。撮影には、解像力の高いM.ZUIKO PROやM.ZUIKO PREMIUMレンズを使うことで、高い効果を得ることができます。
そしてPEN-F → E-M1 Mark2へと進化しながら継承し搭載していきました。
これは本当に衝撃的な機能で、ハイレゾ撮影時は三脚使用必須や動く被写体には不向きだったり(E-M1 Mark2は動体にも対応してきた)長時間露光のハイレゾショットだと撮影時間も長くなったりと、もちろん不便な点もありましたが、その代わりに出来上がった写真の高解像度はハンパではない。
- OLYMPUS DIGITAL CAMERA
- OLYMPUS DIGITAL CAMERA
※画像はクリックすると拡大します
“マイクロフォーサーズでもここまでやれる!”
“マイクロフォーサーズがフルサイズを脅かした!”
そんな希望を持たせてくれたカメラでしたね。
ライバルとの切磋琢磨
カメラ業界でいうOLYMPUSのライバルメーカーはPanasonic(LUMIX)です。
共同でマイクロフォーサーズセンサーの開発に乗り出し、今ではライバルとして凌ぎを削っている。
少しでも良い製品を、少しでも安くハイスペックの高いレンズをと切磋琢磨しての相乗効果は我々ユーザーにとっては本当に有難いものだ。
ライバルがいると妥協は出来ない、良いものを作り続けなければならないという極限の状態から開発される両者のカメラやレンズは、出す度に世の中の度肝を抜いてきた。
APS-Cセンサーやフルサイズセンサーのカメラだからと言ってあぐらなんかかいてられないプレッシャーを今もなお与え続けているのは事実。
センサーサイズの小ささから、何をやっても “所詮マイクロフォーサーズでしょ?” “マイクロフォーサーズなのにデカ過ぎる” “マイクロフォーサーズなのに高い” なにかとマイクロフォーサーズという事だけで批評家の方がたくさんいますが、マイクロフォーサーズで素晴らしい写真を撮っている人はたくさんいますね。
作品をセンサーサイズでの良し悪しでしか判断出来ない人もたくさんいます。
そんな人に出会うと、本当に悲しい気持ちになってしまいます。
E-M1 Mark2の凄まじさ
個人的にE-M1 Mark2を使っていて今思う事は、本当に手ブレ補正機能が素晴らしかった。
驚異の手ブレ補正機能
OLYMPUSは世界初の5.5段分の手ブレを制御するボディ内手ブレ補正を搭載して話題になりました。
今でさえ当たり前になりつつある5段分のボディ内手ブレ補正機能ではありますが、同じ数字のボディ内手ブレ補正よりも強力に感じてしまうのがOLYMPUSの凄いところだ。
ジンバル要らず、三脚要らずである程度の動画が撮れてしまう。
マイクロフォーサーズシステムはシステム全体が比較的軽量で構成されているので、動画を撮る際にカメラをじっと固定しながらの撮影でも、撮影者への負担は小さい。
驚異の画質50Mハイレゾショット
僕はこのハイレゾショットに魅せられて、およそ2年ほど前にE-M5 Mark2 を購入しました。
マイクロフォーサーズセンサーではやはり高精細な画像を生成するのは限界があるでしょう。
それをどうにかして!何とかしてカバーしよう!この心意気がやはりMaid in Japanの優れたところだ。
世の中には画質オタクがこぞってPCと睨めっこし、どこぞの4000万画素カメラより良いとか悪いとか、重箱の隅までチェックを入れている動画やブログを見かけるが、等倍表示までしなければ結果が分からない時点で、それはハイレゾショット機能の素晴らしさを意味していることだ。
細かな便利機能の充実
OLYMPUSには代表的な機能のライブバルブやライブタイム、ライブコンポジットと言われる機能が備わっている。
ライブバルブ/ライブタイム
この機能はバルブ撮影時に背面液晶モニターで確認しながらバルブ撮影が出来る優れた補助機能だ。
設定した間隔で露光中の画像を更新表示する機能です。レリーズボタンを押している間シャッターが開く「ライブバルブ」と、レリーズボタンを1度押すとシャッターが開き、2度目で閉じる「ライブタイム」の2つから選択できます。ライブバルブ中は「露出経過時間」と「ヒストグラム」が表示されます。また、バルブ/タイム撮影モードに設定すると、自動的にバックライトを減光し、眩しさと消費電力を低減します。
これはあまり取り上げられない機能だが、本当に便利で全メーカーとも採用して頂きたいものだ!
長時間露光を多用する人なら分かるでしょう。
長時間露光で数分間露光すると計算で叩き出した数字では微妙に明る過ぎたり暗過ぎたりすることがある。
このライブバルブ機能だと仕上がりの状態を確認しながら撮影出来るので失敗画像が限りなく減ります。
ライブコンポジットでPC要らず
ライブコンポジットは直訳して比較明合成という。
光の動きを切れ目のない美しい光跡として記録 ライブコンポジット
通常のバルブ撮影では全体が明るくなりすぎるようなシーンでも、明るく変化した部分のみが合成されるライブコンポジットを使えば、全体が明るすぎることなく、明るい建物を背景として星の日周運動や花火、蛍の飛翔などの切れ目のない美しい光跡を表現できます。ライブバルブと同じように、仕上がりをモニターで確認しながらじっくりと撮影できます。さらにフラッシュ撮影を併用し一瞬と時間の流れが共存した写真表現をしたり、ペンライトを使って光文字を書いて楽しむこともできます。最長3時間までの撮影が可能です。
比較明合成とは何枚もの写真を重ね合わせ、明るい部分のみの画像だけを重ね合わせる合成なんだが、OLYMPUSはこれをPC要らずでカメラ内合成をやってくれる。
これもライブで背面液晶に表示されるので、どのタイミングで終われば良いか、きちんと撮れているのかを確認しながら撮影出来るのだ。
OLYMPUS E-M1 Mark2に不満はない。
あげればキリがない程の充実した機能に有り余る補佐的な機能で初心者から上級者まで幅広く愛されているOLYMPUSだが、今現在僕の手元にはもうありません。
先日FUJIFILMのXマウントへ全て移行しました。
物凄く勇気のいる決断でした。
E-M1 Mark2には本当にお世話になったんです。
ではなぜ手放してしまったのか?
E-M1 Mark2を手放した理由
僕の本来のカメラスタイルは
“手の平サイズの小型カメラを常に持っていたい”
なんです。 これを叶えるためには手放すしかなかった。
写真撮影はFUJIFILMの画質には敵いませんでした。
敵わないと言うよりもFUJIの色に魅せられてからはE-M1 Mark2で写真を撮ることはなくなりました。
ここぞと言う時はハイレゾショット撮影やライブコンポジット撮影などもやりましたが、普段撮りの写真は撮らなくなっていたんですね。
幸い僕が動画撮影にのめり込んでからE-M1 Mark2の出番が多くなりましたが、写真はどうしてもFUJIで撮りたかったんです。
そうなるとカメラ2台を持ち歩かなければならない。
動画撮ったり写真撮ったり、常にカメラ2台を首から下げていられるのにも限界があります。
ずっと悩み続けいたある日、遂に理想のカメラが世に発表された。
それがFUJIFILM X-H1なのです。
写真はもちろん動画にも特化した、FUJIFILM初のボディ内手ブレ補正機能搭載のカメラが発表になった今、僕にE-M1 Mark2を使う理由がなくなりました。
OLYMPUSカメラへの想い
僕が初めて買ったカメラは3年以上前にOLYMPUS E-M10のダブルズームキットを購入しました。
10年ほど前にもソニーのコンデジを買って嫁さんとの想い出を撮ったりはしていましたが、レンズ交換式の一眼カメラを買ったのはOLYMPUSが初めてでした。

初めてミラーレス一眼を買った時は本当に嬉しくて毎日毎日カメラを眺めてはエアーブローして掃除したり、撮影に行けない日は部屋の中でパシャパシャ撮影し、いつでも持ち歩き写真を楽しんでいました。
僕のカメラライフはOLYMPUSから始まりました。
劣等感から方向性を見失う
有名な撮影スポットへ行くとそこには大きなカメラに大砲のようなレンズを使い撮影している人たちがたくさんいました。
これが男のプライドなのでしょうか、萎縮して小さなミラーレス一眼なんてカメラバッグから取り出せませんでした。
今ならそんなプライドはどこにもありませんが、当時の僕には場違いだ、こんな小さいカメラで有名スポットなんて来ちゃいけないんだと引き返してしまった思い出があります。
そんな経験を経ても頑なに一眼レフカメラを使おうとは思わなかった。
大きく重いカメラを常に持ち歩くのはやっぱり厳しい。
ただ、潜在意識の中でトラウマが残っていたんでしょう少しずつ少しずつカメラサイズが大きくなっていきました。
OLYMPUSを突き詰めるとE-M1 Mark2に辿り着いた
カメラの経験を積んでいくと、カメラの性能の有り難みを知ります。
上位機種になればなるほど使い易く、サポート機能が多く、とにかく面白いように意図した写真が撮れるようになってきました。
そこで2016年の年末に発売になったE-M1 Mark2を発売から数ヶ月後に購入する運びとなったのです。
気が付けば自分のスタイルが変わっていた
E-M1 Mark2は僕には勿体ないぐらいのハイスペックなカメラでした。
その時僕が所有していたカメラはFUJIFILMのフラッグシップモデル
X-T2
そしてOLYMPUS OM-Dシリーズのフラッグシップモデル
E-M1 Mark2
お気付きでしょう、2台共デカいんです。
いくらセンサーサイズが小さいとは言っても、フラッグシップモデルともなればボディサイズは大きくなっていきます。
分かっていたはずなのに、有名スポットでのトラウマが僕をそうさせてしまったのだと思う ← 人のせいにしてる σ^_^;
OLYMPUSユーザーをやめた
僕はカメラの性能だとか専門的な知識はあまり興味がないので詳しくないです。
でも、ど素人の僕でも感じるマイクロフォーサーズセンサーの限界。
三脚に据えて低感度で撮れば問題ありません、昼間の明るい環境下で撮れば全く問題ありません、連写だって高速だしAFだってバンバン決まる!
でも…
やっぱり薄暗い環境下では厳しい。。
E-M1 Mark2でさえも僕の中では低感度での撮影しかしたいと思いません。
どんなに手ブレ補正が強力でも被写体が動けば意味がありません。
欠点のないカメラなんてない!
偉そうにE-M1 Mark2を褒めたり貶したりしてるけど、僕の中で欠点のないカメラなんてこの世に存在しないと思っています。
お金持ちで予算が沢山あり、大きいサイズのカメラを持ち歩いていても苦にならない人は、限りなく欠点のないカメラを手に入れられるかもしれません。
ただ、大きく重い威圧感のあるカメラは他を圧倒します。
所有者は優越感があるかもしれないが、周りの人は間違いなく萎縮しています。
カメラマンだけじゃありません、街行く人も振り返ります。
その威圧感のある巨大なカメラが自分の方向を向いてれば気持ち良いと思う人はいないでしょう。
スタジオや撮影スポットでは輝きを放ちますけどねヽ(*´∀`)
まとめ
どうしてもカメラトークを記事にすると自分の秘めたる思いを書いてしまうものです。
気分を害される方がいたら申し訳ございませんm(_ _)m
いかがだったでしょうか?
OLYMPUS E-M1 Mark2はとんでもない偉業を成し遂げた素晴らしいカメラです。
今でも自宅の防湿庫にOLYMPUS製品が一つも残っていない事が不思議でなりません。
続々と発売になるM.ZUIKO Proレンズの単焦点レンズにはヨダレが出るほど魅力的です。
そして強力なボディ内手ブレ補正を駆使し安定した動画性能は一見の価値ありです。
僕はFUJIFILM Xマウントへ移行した今もE-M1 Mark2はカメラグランプリ三冠を獲得したのも当然だと痛感します。
結局手放したカメラを褒め称えても説得力はありませんが、僕の良い思い出の最高のカメラなのです。
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